今回は、TypeScriptを使ったプロジェクトのビルドツールとワークフローの最適化についてお話しします。
まず、ビルドツールとは何かを理解しましょう。ビルドツールは、開発したコードを実際に動かせる形に変換するためのツールです。TypeScriptはブラウザが直接理解できないため、JavaScriptに変換する必要があります。これをするのがビルドツールです。
TypeScriptを使用する際の代表的なビルドツールには、以下のものがあります。
次に、TypeScriptの設定について説明します。TypeScriptのプロジェクトを作成する際には、tsconfig.jsonという設定ファイルを使います。このファイルには、コンパイラのオプションやプロジェクトの設定が含まれています。
以下は、基本的なtsconfig.jsonの例です。
{
"compilerOptions": {
"target": "ES6",
"module": "commonjs",
"strict": true,
"esModuleInterop": true,
"outDir": "./dist"
},
"include": ["src/**/*"],
"exclude": ["node_modules"]
}
この設定では、ES6をターゲットにして、srcフォルダ内の全てのファイルをコンパイル対象にしています。
ビルドツールを設定したら、次はワークフローの最適化です。これにより、開発効率がさらにアップします。
開発中にコードを変更するたびに手動でビルドするのは面倒ですよね。そこで、自動ビルドの設定を行いましょう。WebpackやViteでは、ウォッチモードを使うことで、自動的にビルドしてくれます。
# Webpackの場合
npx webpack --watch
# Viteの場合
npx vite
コードの質を保つためには、Lint(リント)やフォーマッタを使うことも大切です。ESLintやPrettierを使用すれば、コードのスタイルを統一し、エラーを早期に検出できます。
npm install --save-dev eslint prettier
これらのツールを使うことで、最後まできれいなコードを保つことができ、他のメンバーとのコラボレーションもスムーズになります。
TypeScriptのビルドツールとワークフローの最適化についてお話ししました。設定やツールの使い方を学ぶことで、より効率的に開発を進められるでしょう。