TypeScript(タイプリスト)は、JavaScriptのスーパーセットで、静的型付けをサポートするプログラミング言語です。JavaScriptが持つ柔軟性を保ちながら、型を定義することによって、より安全で間違いの少ないコードを書くことができます。
型アノテーションは、変数や関数の引数、戻り値に「型」を明示的に付けることを指します。これにより、TypeScriptはどのようなデータを扱うのかを知り、開発者が意図した通りにプログラムが動作することを保証します。
型アノテーションは、変数や関数の定義時にコロン(:)を使って、型を指定します。以下の例を見てみましょう。
let age: number = 25;
let name: string = "太郎";
この例では、変数ageに数値型を,nameに文字列型を指定しています。
関数にも型アノテーションを使うことができます。引数や戻り値の型を指定することで、より明確なコードを書くことができます。
function greet(person: string): string {
return "こんにちは, " + person;
}
上の例では、greet関数は引数personに文字列型、戻り値も文字列型であることを示しています。
型推論は、TypeScriptがコードを解析する際に、自動的に型を推測する仕組みです。型アノテーションを記述しなくても、TypeScriptがデータの型を理解してくれます。
以下の例を見てください。
let count = 10; // number型と推論される
let message = "こんにちは"; // string型と推論される
この場合、countは自動的に数値型、messageは文字列型と推測されます。
型推論は特に、初めてTypeScriptを使うときや、たくさんの変数を扱うときに便利です。コードがシンプルになり、見やすくなります。
TypeScriptは、型アノテーションと型推論を使うことで、より安全で保守性の高いコードを書くことを可能にします。初めて使う方でも、型を意識することで、問題を未然に防ぐことができるのです。これからTypeScriptを学ぶ方は、ぜひ型アノテーションと型推論の違いを理解しながら、コードを書いてみてください。