クラウドサービスのひとつであるAmazon EC2（Elastic Compute Cloud）は、コンピュータのリソースを必要に応じて使えるように提供してくれます。これにより、ウェブサイトやアプリのトラフィックに合わせて、サーバーの台数を増やしたり減らしたりすることができるのです。この記事では、EC2のスケーラビリティの設定方法と、オートスケーリングの使い方についてわかりやすく解説します。

EC2のスケーラビリティとは？」

スケーラビリティとは、システムが成長する要件に応じて、リソースを増やしたり減らしたりできる能力のことです。具体的には、EC2では次の2つのスケーリング方法があります。

垂直スケーリング

垂直スケーリングとは、サーバーの性能を向上させることを指します。たとえば、CPUやメモリーを増やすことで処理能力を上げることができます。しかし、物理的な限界もあるため、無限に性能を上げることは困難です。

水平スケーリング

水平スケーリングは、サーバーの台数を増やすことで、負荷を分散させる方法です。これにより、より多くのリクエストを処理できるようになります。EC2では、必要に応じてインスタンス数を増減できるため、こちらが一般的に使われます。

オートスケーリングとは？

オートスケーリングは、EC2の機能のひとつで、トラフィックの変動に応じて自動的にサーバーの台数を調整するサービスです。これにより、必要なときに必要なリソースを確保でき、無駄なコストを抑えることができます。

オートスケーリングの設定方法

オートスケーリングを設定するには、以下の手順を踏みます。

ステップ1：ローンチテンプレートを作成する

まずは、オートスケーリングで使用するサーバーの設定を決めます。AWSマネジメントコンソールから「EC2」→「ローンチテンプレート」を選び、「作成」をクリックします。インスタンスタイプやAMI（Amazon Machine Image）などの情報を入力します。

ステップ2：オートスケーリンググループを作成する

次に、実際にオートスケーリングを行うグループを作ります。「オートスケーリング」→「オートスケーリンググループ」から「作成」をクリックし、先ほど作成したローンチテンプレートを選択します。

ステップ3：スケーリングポリシーを設定する

スケーリングポリシーは、どのような条件でインスタンスを追加したり削除したりするかを決めるものです。CPU使用率やリクエスト数に基づいて調整する設定が一般的です。

まとめ

Amazon EC2を活用すれば、必要なときに必要なだけのリソースを柔軟に調整できるため、運営コストを抑えながら効率的にサービスを提供できます。