AWS CloudFormationは、インフラをコードで管理するための便利なツールです。これを使うと、複雑な設定を簡単にデプロイできます。今回は、CloudFormationのパラメータとマッピングについて解説します。これらを理解することで、より柔軟で再利用可能なテンプレートを作成できるようになります。
まず、CloudFormationがどのように動くかを簡単に説明します。CloudFormationでは、リソースを定義するためのテンプレートを作成します。このテンプレートには、AWSのサービスをどのように配置するか、どんな設定をするかが書かれています。テンプレートを使うと、同じ環境を何度でも再現できるのが特徴です。
パラメータは、テンプレートを実行するときに変わる値を指定するための方法です。これにより、テンプレートをよりダイナミックに使えるようになります。
以下のように、テンプレートの中でパラメータを定義します。
Parameters:
InstanceType:
Description: EC2インスタンスのタイプを選んでください
Type: String
Default: t2.micro
AllowedValues:
- t2.micro
- t2.small
- t2.medium
ConstraintDescription: 選択できるインスタンスタイプは、t2.micro, t2.small, t2.mediumです。
定義したパラメータは、リソースの設定に使えます。例えば、EC2インスタンスを作成する場合、次のように使います。
Resources:
MyEC2Instance:
Type: AWS::EC2::Instance
Properties:
InstanceType: !Ref InstanceType
ImageId: ami-12345678
KeyName: my-key-pair
マッピングは、特定の値を関連付けることで、異なる環境や条件に応じた設定を行うための方法です。たとえば、地域ごとのAMI IDを定義するのに便利です。
マッピングは次のように定義できます。
Mappings:
RegionMap:
us-east-1:
AMI: ami-0abcdef1234567890
eu-west-1:
AMI: ami-0fedcba9876543210
マッピングで定義した値は、リソースで使うことができます。以下のようにAMI IDを取得して、EC2インスタンスを作成することが可能です。
Resources:
MyEC2Instance:
Type: AWS::EC2::Instance
Properties:
InstanceType: !Ref InstanceType
ImageId: !FindInMap [RegionMap, !Ref 'AWS::Region', AMI]
KeyName: my-key-pair
CloudFormationのパラメータとマッピングを使うことで、テンプレートに柔軟性と再利用性を持たせることができます。これを理解すれば、より効率的にAWS環境を管理できるようになります。