Shellスクリプトは、LinuxやUnixのシステムでファイルやプログラムを扱うための強力なツールです。この記事では、初めての方でも分かりやすく、基本的なファイル操作から応用まで解説します。
Shellスクリプトは、コマンドをまとめて実行するためのファイルです。これにより、複数のコマンドを一度に実行したり、条件に応じて処理を分岐させたりできます。
まずは、スクリプトを作成してみましょう。テキストエディタを使って、以下のようにスクリプトを書いてみてください。
#!/bin/bash
echo "Hello, World!"
上記のコードを「hello.sh」という名前で保存します。この先頭の「#!/bin/bash」は、スクリプトがBashで実行されることを示しています。
スクリプトを実行するには、まず実行権限を与える必要があります。以下のコマンドを端末で入力してください。
chmod +x hello.sh
次に、スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。
./hello.sh
これで「Hello, World!」と表示されるはずです。これが基本的なスクリプトの実行方法です。
ファイルを新しく作成するのはとても簡単です。次のようなコマンドを使います。
touch myfile.txt
これで「myfile.txt」という空のファイルが作成されます。
作成したファイルに何かを書き込むには、以下のコマンドを使います。
echo "これはテストファイルです。" > myfile.txt
これにより、ファイルにテキストが書き込まれます。
ファイルの中身を確認するには、次のコマンドを使います。
cat myfile.txt
実行すると、ファイルの内容が表示されます。
不要なファイルを削除するには、以下のコマンドを使用します。
rm myfile.txt
これで「myfile.txt」が削除されます。注意して実行してください。
ファイルを別の場所に移動したいときは、次のコマンドを使います。
mv myfile.txt /path/to/destination/
ここで「/path/to/destination/」は移動先のパスです。
複数のファイルに対して同じ処理を行いたい場合、ループを使うと便利です。例えば、次のようなスクリプトで複数のファイルを作成できます。
#!/bin/bash
for i in {1..5}; do
touch file$i.txt
done
これで「file1.txt」から「file5.txt」までのファイルが一度に作成されます。
条件分岐を使うことで、特定の条件下でのみファイル処理を行うことができます。以下の例を見てみましょう。
#!/bin/bash
if [ -e "myfile.txt" ]; then
echo "myfile.txt は存在します。"
else
echo "myfile.txt は存在しません。"
fi
このスクリプトでは、「myfile.txt」が存在するかどうかをチェックしています。
今回はShellスクリプトを使ったファイル操作の基本から応用について紹介しました。これをきっかけに、日常の仕事を自動化したり、効率化する技術を身に付けていきましょう。