Shellスクリプトは、コンピュータに特定の作業を自動で行わせるための非常に便利なツールです。このスクリプトには、条件分岐やループといった「制御構文」があり、これを使うことでより柔軟なプログラムを書くことができます。
条件分岐は、ある条件が成立するかどうかに応じて、異なる処理を行うためのものです。これにより、プログラムが「もし~だったら、こうする」という判断を行えるようになります。
まずは、最も基本的な条件分岐である「if文」を見てみましょう。以下は、if文の基本的な構文です。
#!/bin/bash
num=10
if [ $num -gt 5 ]; then
echo "numは5より大きいです"
fi
この例では、変数$numが5より大きい場合に「numは5より大きいです」と表示します。ここでのポイントは、条件文を[ ]で囲むことです。
条件に応じて、異なる処理を行いたい場合は「if-else文」を使います。
#!/bin/bash
num=3
if [ $num -gt 5 ]; then
echo "numは5より大きいです"
else
echo "numは5以下です"
fi
これにより、条件が成立しなかった場合の処理も追加できます。
ループは、特定の処理を繰り返し行うための構文です。これを使うことで、同じ作業を簡単に繰り返せます。
forループは、指定した回数だけ処理を繰り返すのに使います。こちらがその基本的な使い方です。
#!/bin/bash
for i in {1..5}; do
echo "これはループの第$i回目の実行です"
done
この例では、1から5までの数字を使って、5回の出力を行います。
whileループは、条件が成立する限り処理を繰り返します。以下はその例です。
#!/bin/bash
count=1
while [ $count -le 5 ]; do
echo "これはループの第$count回目の実行です"
((count++))
done
この場合、countが5になるまでループが続きます。非常に便利ですね!
今回は、Shellスクリプトにおける条件分岐とループの基本について学びました。条件分岐は、プログラムの流れを制御するために必須の要素ですし、ループは同じ処理を効率的に繰り返すために使います。