シングルページアプリケーション(SPA)とは、ユーザーがページを移動する際に、ブラウザが新しいページを読み込むのではなく、現在のページの内容を動的に更新して表示するアプリケーションのことです。このアプローチにより、ページ遷移がスムーズになり、ユーザー体験が向上します。
Vue.jsは、ユーザーインターフェースを構築するための人気のあるJavaScriptフレームワークです。そして、Vue RouterはVue.jsと一緒に使うことで、SPAを簡単に作成するためのライブラリです。Vue Routerを使うと、異なるページコンポーネントを設定・管理することができます。
Vue Routerを使うためには、まずルーティングの設定を行う必要があります。ルーティングとは、URLに応じて表示するコンポーネントを切り替えるための仕組みです。
それでは、Vue Routerをインストールしてみましょう。まず、Vueプロジェクトを作成し、その中にVue Routerを追加します。次の手順に従ってください。
vue create my-vue-app
cd my-vue-app
npm install vue-router
次に、Vue Routerをプロジェクトに設定します。以下の手順で進めましょう。
まず、プロジェクト内の新しいファイルを作成します。例えば、`src/router/index.js`という名前でルーターを作成します。
import { createRouter, createWebHistory } from 'vue-router';
import Home from '../views/Home.vue';
import About from '../views/About.vue';
const routes = [
{ path: '/', component: Home },
{ path: '/about', component: About },
];
const router = createRouter({
history: createWebHistory(),
routes,
});
export default router;
作成したルーターをVueアプリに追加します。`src/main.js`を開いて、次のコードを追加します。
import { createApp } from 'vue';
import App from './App.vue';
import router from './router';
createApp(App)
.use(router)
.mount('#app');
ユーザーが異なるページに移動できるように、ナビゲーションを作成します。例えば、`src/components/NavBar.vue`というファイルを作成し、以下のようなコードを書いてみましょう。
<template>
<nav>
<router-link to="/">Home</router-link>
<router-link to="/about">About</router-link>
</nav>
</template>
作成したナビゲーションコンポーネントを`App.vue`に埋め込みます。
<template>
<div id="app">
<NavBar />
<router-view />
</div>
</template>
これで、Vue Routerを使ったシングルページアプリケーションの基本的な構成ができました。ルーティングの設定を行い、ナビゲーションを作成することで、ユーザーが異なるページに簡単に移動できるようになります。