AWSのS3(Simple Storage Service)は、データを安全に保存するための人気のあるサービスです。今回は、S3のCross-Region Replication(CRR)を使って、異なるリージョンにデータをコピーする方法を紹介します。これにより、データの可用性や耐障害性を向上させることができます。
Cross-Region Replication(CRR)は、S3バケットに保存したデータを、他のAWSリージョンのバケットに自動的にコピーする機能です。これによって、例えば、東京リージョンにあるデータを、アメリカのリージョンにもバックアップしておくことができます。
万が一、あるリージョンで障害が発生した場合でも、別のリージョンにデータがバックアップされていれば、安心です。
特定の業界では、データを異なる場所に保存することが求められる場合があります。CRRを使用することで、こうした規制にも対応できます。
ユーザーが異なる地域でアクセスする場合、地理的に近いリージョンのデータを利用することで、より速くデータにアクセスできるようになります。
まず、S3に新しいバケットを作成します。AWSマネジメントコンソールにログインし、「S3」を選択してください。そして、「バケットの作成」ボタンをクリックします。
次に、データをコピーしたい先のリージョンに新しいバケットを作成します。この時、元のバケットと同じ名前のバケットは作れないので、ユニークな名前を付けましょう。
元のバケットの設定画面に行き、「管理」タブを選択します。そして、「クロスリージョンレプリケーション」の設定を見つけて、有効にします。
レプリケーションルールを設定します。この時、どのオブジェクトをレプリケートするか、対象となる先のバケットを指定します。
AWSは、レプリケーションを実行するためにIAMロールが必要です。必要なロールを作成し、レプリケーションの設定時に選択してください。
Cross-Region Replicationを使うことで、AWS S3のデータの安全性や可用性を高めることができます。これからAWSを使い始める方も、ぜひCRRの機能を活用してみてください。データを守るために、しっかりとしたバックアップを取ることが大切です。